コンゴ・リバー

コンゴ川を遡る旅はアフリカで最も魅力的な旅のひとつらしい。


艀(はしけ)のような平底船を小舟が取り囲み、町になったような船は土色の川をノロノロと遡上する。船先に立った水夫は常に棒で水深を計ってて、座礁しないように進んで行く。(トム・ソーヤの時代と同じ!)


では、流域面積世界第2位のコンゴ川とはどんな川なのか?
コンゴ・リバー」とはどんな映画なのか?


宣伝では独裁者モブツがジャングルに作った宮殿を探すという「地獄の黙示録」的なことになってるけど、それは劇中の1エピソードでしかない。河口から源流までの旅で見えてくるのは、大河を人生になぞらえたストーリーで、ちょっと深い。(ちなみに「地獄の黙示録」の底本は植民地時代のコンゴ川を遡る「闇の奥」)


川の流れのように、絶え間なく人は生まれ、あっけなく死んでいく。
船上で赤ちゃんはママのおっぱいを吸い、猿は焼かれて食われる。
川縁には土左衛門が転がり、キリスト教の洗礼があり、モブツの宮殿は夢半ばでジャングルに飲み込まれようとしている。
とてつもなく無慈悲でありながら大いなる母でもある大河。
そこは凄く魅力的なんだけど、自分が行ったら即死って感じもする。それもまた良しか。


あぁ、そういえばエンディング曲「コンゴ人よ立ち上がれ」は「コンゴ〜シマウマ〜」って聞こえるんだ。フフ
上映は金曜日で終わり。急げ!


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鴨汁