アフリカ・ドキュメンタリーを特集ロードショー!

無限の大陸 アフリカを旅する3つのフィルム
6/12~25:渋谷シアター・イメージフォーラムにて

かつて奴隷貿易の拠点とされ、西欧による植民地支配を受けてきたアフリカ。20世気の独立国家成立後も、現地の独裁者やアメリカ・フランスといった大国が癒着して、開発援助資金と天然資源をむさぼり、現在に至るまで収奪と略奪の地となっている。美しい自然や豊富な資源をかかえ、無尽蔵の可能性を秘めながら、内戦や貧困に悩み続けるアフリカ。本特集では、そのような歴史から立ち直ろうとするアフリカの姿を、3人の優れたドキュメンタリー作家がそれぞれの「旅」を通してフィルムに焼き付けている。いずれも劇場初公開となる珠玉のドキュメンタリー集である。


<上映作品>


『アフリカ、痛みはいかがですか?』
監督:レイモン・ドゥパルドン/1996/165分/フランス
ピューリッツァー賞受賞の世界的写真家が描いた現代アフリカのポートレート
ピューリッツァー賞カメラマン、レイモンド・ドゥパルドンは、アフリカ縦断の旅で1990年代前半の アフリカの姿を如実にカメラに捉えた。喜望峰ネルソン・マンデラポートレートから始まり、ル ワンダの内戦に遭遇し、後輩したモガディシオを目の当たりにし、最後には穏やかな地中海に面した アレキサンドリアへと至る。

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『7915キロ』
監督:ニコラウス・ゲイハルター/2009/100分/オーストリア
いのちの食べかた』のゲイハルター監督が描く"パリ・ダカール・ラリー"の舞台裏
世界を代表する過酷なラリー・レース、ダカール・ラリー(通称:パリ・ダカ)。西欧が描く「未開の地・アフリカ」、現地人が描く「豊かな先進国・ヨーロッパ」というお互いの視線がスリリングに交錯する。ラリー車が残して行った無数の轍をたたえたサハラ砂漠の映像は、ブリューゲルの風景画のように崇高な美しさで撮影されている。

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コンゴ・リバー』
監督:ティエリー・ミシェル/2005/116分/ベルギー、フランス
コッポラ『地獄の黙示録』原作にも影響を与えたアフリカの大動脈"コンゴ河"をさかのぼる旅
世界有数の熱帯雨林地帯を流れるコンゴ河は、陸路の交通網が未開の国民にとって移動の大動脈である。ジョセフ・コンラッドの小説「闇の中」の舞台にもなったこの河。"眠り病"を媒介するツェツェバエ、激しい雷を伴なう嵐、愛国的民兵たちが唄う歌、今は廃墟と化している巨大な宮殿。地獄の淵にある国・コンゴで、人々は大河にいsがみつき、希望へ向かって立ち上がろうとしている。ベルリン映画祭最優秀ヨーロッパ・アート&エッセー作品賞・及びCICAE賞受賞。


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